Iro

Living abroad with simple

海外と暮らしを、シンプルに記録する。

古都の風情と湘南の海が織りなす、特別な時間

2024年6月20日 • 神奈川県・鎌倉市/藤沢市
京都の風景

鎌倉・江ノ島の美しい風景

なぜ鎌倉・江ノ島だったのか

梅雨の晴れ間にふと時間ができて、どこか日帰りで行ける場所を探していた時に浮かんだのが、鎌倉・江ノ島でした。都心からのアクセスも良く、自然と歴史、海の景色が一度に楽しめるのが魅力。今回は1日だけの小さな旅。でもその中で、たくさんの"余白"を感じる時間を過ごせました。

実は最初は迷っていました。箱根や日光も候補にあったのですが、「歴史的な場所と自然の両方を楽しみたい」「でも温泉地ほど重くなく、気軽に行きたい」という気持ちがあって。そんな時に思い出したのが、学生時代に友人と行った鎌倉の記憶でした。あの時は観光地巡りに夢中で、実はゆっくり街の空気を感じることができていなかったんです。

今回は一人旅。人に合わせることなく、自分のペースで歩いて、立ち止まって、感じることができる。そう思うと、鎌倉・江ノ島という選択が自然と決まりました。

📍 基本情報

アクセス:東京駅からJR横須賀線で鎌倉まで約1時間/江ノ電で鎌倉駅から江ノ島駅まで約25分

滞在時間:日帰り(8時間)朝9時出発〜夕方5時帰路

おすすめ時期:初夏(5〜6月)・秋(10〜11月)※今回は紫陽花の季節

費用目安:交通費+軽食+各種入場料などで約4500円

天気:晴れ時々曇り、最高気温26度、微風

古都・鎌倉を歩く

鎌倉駅に降り立った瞬間から、なんとも言えない落ち着いた空気が流れていました。観光地でありながら、地元の人々の生活の息づかいも感じられる、そんな街。

まずは定番の鶴岡八幡宮へ。段葛を歩きながら本宮に向かう道のりは、まさに「参拝」という言葉がぴったり。朱色の本殿の前に立った時、800年以上の歴史の重みを肌で感じました。境内は広く、新緑の美しさと相まって、都心では味わえない静寂がありました。

小町通りは予想通り人が多かったですが、それもまた鎌倉らしさ。しらすコロッケは外はサクサク、中はふんわりで、歩きながら食べるのにぴったり。抹茶スイーツの店では、濃厚な抹茶ソフトクリームをゆっくり味わいながら、古い街並みを眺めました。

長谷寺は今回の旅のハイライトでした。紫陽花の季節だったこともあり、境内は色とりどりの花で彩られていました。特に印象的だったのは、高台から見下ろす湘南の海。紫陽花の向こうに広がる青い海は、まるで絵画のようでした。ここで30分ほどベンチに座って、ただ景色を眺めていました。そんな時間が、今回の旅では一番贅沢だったかもしれません。

鶴岡八幡宮

朱色が映える鶴岡八幡宮の本殿

長谷寺のあじさい

長谷寺からの眺めと満開の紫陽花

海と空、江ノ島の時間

鎌倉から江ノ電に乗って江ノ島へ。この江ノ電の旅路も格別でした。窓から見える住宅街の風景、踏切を渡る時の「カンカン」という音、そして段々と近づいてくる海の匂い。電車の中にいるだけで、もう旅の気分が高まります。

江ノ島に到着してまず驚いたのは、島全体が持つエネルギーの違いでした。鎌倉の静謐さとは対照的に、ここは活気に満ちています。弁財天仲見世通りでは、たこせんべいの焼ける香ばしい匂いに誘われて一枚購入。目の前で焼いてくれるたこせんべいは、シンプルなのに驚くほど美味しくて、海風と一緒に味わう贅沢を感じました。

江ノ島シーキャンドルまでの道のりは、思った以上に勾配がきつく、息を切らしながら登りました。でも、頂上からの景色は苦労を忘れさせてくれる絶景でした。相模湾が一望でき、天気が良かったので遠くに富士山のシルエットも見えました。

夕方になると、空の色が徐々に変わっていく様子が手に取るように分かりました。オレンジから赤へ、そして紫へと移り変わる空と海の境界線は、まるで水彩画のようでした。この瞬間のために江ノ島に来たのだと思えるほど、美しい夕焼けでした。

島の裏側にある江ノ島岩屋も見どころでした。波に削られた洞窟の中は、ひんやりとして神秘的。ライトアップされた洞窟内は、まるで別世界のようでした。自然の力の偉大さを感じながら、ゆっくりと洞窟内を歩きました。

弁財天通り

人で賑わう江ノ島の参道

江ノ島からの夕焼け

海と私が染まる江ノ島の夕暮れ

🔍 比較で見る「鎌倉・江ノ島」

鎌倉:歴史と食べ歩きの街。緑と古都の空気に癒される。静寂の中で自分と向き合える場所。寺社の荘厳さと小町通りの賑わいのコントラストが面白い。

江ノ島:海と夕日、非日常のワンシーン。開放感ある絶景と島独特の活気。自然の力強さと美しさを同時に感じられる場所。

どちらも歩く距離は多めなので、歩きやすい靴推奨。特に江ノ島は坂道が多いです。

🌟 観光スポット評価レート

  • 鶴岡八幡宮 ⭐️⭐️⭐️⭐️:歴史を感じる佇まいと緑の中の空気感。参拝客は多いが、それでも神聖さは感じられる。
  • 長谷寺 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️:海と紫陽花のコントラストが素晴らしい。高台からの眺望は必見。
  • 小町通り ⭐️⭐️⭐️:混雑も多いがグルメ・雑貨が楽しい。平日の方がゆっくり楽しめそう。
  • 江ノ島シーキャンドル ⭐️⭐️⭐️⭐️:夕焼けの展望台は一見の価値あり。登るのは少し大変だが、それだけの価値がある。
  • 江ノ島裏洞窟(岩屋) ⭐️⭐️⭐️⭐️:アドベンチャー感があって面白い。自然の神秘を感じられる場所。

小さな旅がくれた"余白"

たった一日の旅でも、こんなにも心が軽くなるのかと驚きました。都心からすぐで、自然と歴史とグルメを満喫できる鎌倉・江ノ島。普段の生活では忘れがちな「立ち止まって景色を眺める」「何も考えずにただ歩く」「美味しいものをゆっくり味わう」といった、シンプルだけれど大切な時間を過ごせました。

特に印象深かったのは、長谷寺のベンチで海を眺めていた30分間と、江ノ島の夕焼けを見ていた時間。スマートフォンを見ることもなく、ただその瞬間に集中していました。そんな時間が、日常生活でどれだけ不足していたかを実感しました。

今回の旅で学んだのは、「旅」というのは必ずしも遠くに行くことではないということ。身近な場所でも、心の持ち方次第で十分に非日常を味わえるし、自分自身を見つめ直すきっかけにもなる。次は、平日の早朝に訪れて、もっと静かな鎌倉・江ノ島を体験してみたいと思いました。

次に鎌倉・江ノ島に行くなら...

極楽寺や成就院など、静かな穴場の寺院を巡ってみたい

江ノ島の灯台から夜景を楽しんでみたい(夜のライトアップも美しそう)

古民家カフェでのんびり朝食を楽しみ、朝の静寂を味わいたい

秋の紅葉時期にも再訪して、また違った季節の美しさを感じてみたい

江ノ電の1日乗車券を使って、途中下車しながらゆっくり各駅を巡りたい

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